予防歯科とは、歯が悪くなってから治療するのではなく、歯が悪くならないように口腔内チェックや予防ケアなどに定期的に通うことです。むし歯や歯周病によって失われた歯質や歯周組織は、二度と元には戻りません。そのため、再発をくり返すことでいずれは抜歯が必要になります。
歯の健康を保つためには、日々の歯磨きを続けるだけではなく、定期的に歯科医院でプロフェッショナルケアを受ける必要があります。歯科医師や歯科衛生士によるプロフェッショナルケアとセルフケアの2本柱によって、むし歯や歯周病の予防が可能です。
予防歯科によって歯や歯周組織を守ることで、生涯にわたりご自身の歯で食事や会話を楽しめる可能性が高まり、また通院による負担や医療費の負担も軽減することができます。
むし歯や歯周病はメカニズムが明らかになっており、治療法も確立しています。努力と継続で予防できる病気ですので、ご自身の歯を守りたい方はまずはお気軽にご相談ください。

定期的に口腔内チェックを受けると、セルフチェックでは見つけることが難しい初期むし歯や歯肉炎を発見できます。その結果、歯や歯周組織が大きく破壊される前に治療ができるため、歯を失うリスクが減少します。

むし歯や歯周病が悪化すると、複雑かつ身体への負担が大きい治療が必要になります。それだけ通院期間が長くなり、治療費も高くなるため、なるべく早期治療することが大切です。予防歯科によって早期発見できれば、それだけ治療の負担が減少します。

定期的に歯のクリーニングを受けることで、日々の歯磨きで落とし切れなかった歯垢や歯石を除去し、お口の中をリセットできます。むし歯ができる前にお口の中をきれいにしましょう。

口臭や口の中のねばつきの原因である歯垢・歯石を除去することで、口の中がすっきりします。気分もリフレッシュして、前向きな気持ちになりやすくなるでしょう。

当院では、エアフローを用いた歯のクリーニングを行っております。エアフローとは、微粒子と水をジェット噴射することで、歯の表面にこびりついた歯垢や着色、バイオフィルム（細菌の集合体）などを強力に除去します。

歯の着色汚れは、保険診療の歯のクリーニングでは落とし切れない場合があります。エアフローを使うと、結果に個人差はあるものの30～60分ほどできれいに落とすことができます。

微粒子パウダーと水のジェット噴射によって、歯と歯の間の汚れを徹底的に除去します。歯と歯の間の汚れの除去は保険診療のクリーニングでは難しいため、悩む方が少なくありません。歯垢はもちろんバイオフィルムも除去できます。

歯磨きができていない方だけではなく、喫煙している方、ワインやコーヒーなど色の濃い飲食物をよく口にする方は、短期間で歯に着色汚れがつきます。エアフローは、広範囲の歯垢や着色汚れを効率的に除去できます。

矯正装置がついている歯は歯磨きが難しいため、汚れが溜まりがちです。エアフローで定期的に汚れを落とすことで、むし歯のリスクが減少します。

口臭の原因は、お口の中の汚れや進行した歯周病などです。エアフローで汚れを落とすことで、口内細菌や歯垢などによる口臭の改善が期待できます。

エアフローには、歯の表面をなめらかにして歯垢の再付着を防ぐ効果があります。そのため、ホワイトニング後に白さを維持したい方に推奨できます。

歯磨きはセルフケアの基本ですが、歯並び・噛み合わせに合わせて磨き方を変える必要があります。磨けているつもりでも十分に磨けておらず、次回の定期検診までの間にむし歯や歯周病になるケースが少なくありません。当院では、歯ブラシの選び方や持ち方、磨き方などを歯科衛生士がアドバイスしております。

PMTC（プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング）とは、歯科医師や歯科衛生士といった専門家が専門的な器具を用いて行う歯のクリーニングのことです。歯ブラシが届かない箇所の歯垢や歯石、着色汚れを落とし、歯垢が付着しにくくなるように歯の表面を磨き上げます。痛みもないため、エステ感覚で数ヶ月に1回のペースで受けている方もいらっしゃいます。

より的確な予防法をご提案できるように、生活習慣・治療歴をお伺いする問診やお口のチェックなどを行います。

歯垢を放置すると歯石へと変化し、通常の歯磨きでは落とせなくなります。スケーリングは、スケーラーと呼ばれる器具で歯石を除去する処置です。